☆ 智也さんは、ネットを使いハウス栽培について調べます。
養鶏場の建物を利用して野菜を作ろうと考えたのです。
調べた結果をお父さんに話します。
智 屋根を変えて光を通さないといけない。
通常のビニールハウスと違い丈夫だから、雪の心配も要らない。
10棟あるから、上手く行けば沢山収穫できる。
父 鳥を入れていた物を出すだけでも大変な作業だぞ。
智 分かっている。
今やっている仕事をお母さんと二人やって欲しい。
僕は、一人でやってみる。
父 分かった。
☆ 半年後、要らない物を片付け屋根も光を通す素材に変えました。
小型の耕運機で建物内の畑を耕します。
トマト、キュウリ、イチゴ、ピーマン、小松菜などを育てます。
〇 順調なのですね。
☆ 次のカルマが出てきます。
〇 はい。
☆ 風邪をこじらせて肺炎になり入院してしまいました。
父 何も心配するな。
元気になることだけを考えるんだ。
智 分かった。
☆ 分かったと返事をしたのですが、ハウス内の野菜が心配です。
〇 怠け者と仲良く付き合うことが出来ないカルマを持っていたのですね。
☆ そうです。
強制的に休みを入れられたことに気がつけばいいのですが、難しいようです。
〇 また病気になる可能性があるのですね。
☆ そうです。
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☆ 一週間後、退院すると裏山へと向かいます。
ハウス内の野菜が枯れていないか心配です。
ハウスの前にお父さんの軽トラと見たことがない車が止まっています。
不思議に思いながら、中に入ります。
両親と若い女性が、手入れをしています。
父 帰ってきたな。
家に帰るより先、ここに来ると思っていた。
母 お帰り。
無理をしたら駄目よ。
父 お前がいない間、手伝ってもらった金田さんだ。
鈴 金田鈴音と言います。
よろしくお願いします。
智 手伝ってもらってありがとうございます。
父 農協でWさんの話をした年配の方を覚えているな。
智 覚えている。
父 偶然にもスーパーで出会って声をかけられた。
息子さんは、元気かと聞かれた。
入院していて人手が足りなくて大変だと言ったら、孫娘に手伝わせると言われた。
鈴 お爺ちゃんに聞きました。
世話になったのだから、手伝えって言われました。
農協でネット販売したことで耕運機などを新しく出来ました。
入院している間だけでも手伝ってこいと言われたんです。
智 忙しいのに手伝って頂きありがとうございます。
鈴 耕運機を新しくしたことで人手に余裕が出たんです。
父 これからも手伝って欲しいとお願いした。
智 いいのですか?
鈴 お爺ちゃんは「喜んで手伝ってこい」と言っていました。
智 よろしくお願いします。
☆ 鈴音さんが来たおかげで余裕が生まれました。
鈴 私は、ここで働けて嬉しいです。
直射日光を浴びなくてすみます。
それに涼しいです。
智 お爺ちゃんとお婆ちゃんが養鶏を営んでいたんです。
川の氾濫などの自然災害が多くなったのでここで農業を始めたのです。
鈴 良い考えですね。
☆ 1年後、大雨が続きあちらこちらで川が氾濫し畑が水浸します。
父 家だけは、浸水を免れたが畑の作物が全て駄目だ。
母 家が、少し高いところにあって良かったわ。
他の人達は、床上まで水が入ってきたらしい。
父 運が良かった。
智 父さん、母さん、ハウスを手伝って欲しい。
新たにハウスを建てたけど手が回らない状態なんだ。
鈴音さんと二人では、無理なんだ。
父 そうだったな。
我が家には、ハウスもあったな。
☆ 野菜の梱包や出荷は、お母さんと鈴音さんに任せます。
智也さんは、トマト、ピーマン、キュウリの品種改良もやっていました。
ハウスの中という狭い空間で多く実を付ける品種を作ること。
甘いトマト、青臭さを感じないピーマン、キュウリも研究しています。
〇 カルマが出てきてしまいます。
☆ 本人は、気がついていません。
その後、優しい鈴音さんを好きになり結婚しました。
次回に続く
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