E あれ!
2台のパソコンだけが空いている。
あのパソコン、私の物。
L どうして自分のだと分かるの?
E キーボードの上のシール。
画面の上のシール。
もしかして隣は、Lさんのパソコンじゃないの?
L 印なんてしてないし分からない。
命 Eさんは、自分パソコンなのか操作して確認した。
E 私のだわ。
入っているソフトもアイコンの並びもそうよ。
命 Eさんの言葉にLさんもパソコンを確認した。
L 私のパソコン・・・
何故ここに?
ヘイトスピーチをやっていた頃に使っていた。
命 画面が動き出した。
他の人の書いた誹謗中傷が次々と表示される。
E 誹謗中傷は駄目。
地獄に落ちる。
命 Eさんは、一生懸命に誹謗中傷を辞めるように書き込んだ。
それを見たLさんも同じように辞めるように書き込んだ。
二人の書き込みに誰も答えない。
何故なら、二人の書き込みはすぐに消える。
E 駄目だわ。
L そうね。
命 Lさんは、ある事に気がついた。
L これまで書いた誹謗中傷は消せるかも?
E そうね。
命 これまでの書き込みを表示させ削除してみた。
L 消えない。
E 書き込めないし消すこともできない。
○ 書き込めないし消すこともできないんだ。
命 肉体を失った人が、3次元のSNSに書き込めない。
地獄からできることは、波長の合う人に憑依する事だけ。
○ 地獄から出る方法を教えて。
命 出る事ができるのは、3次元の時間で30年以上後。
○ ?
意味が分からないよ。
命 Lさんは、前にいた地獄で一人一人に謝罪した。
皆に謝罪したことで浅い地獄に異動した。
○ 今いるところは、謝罪しても駄目だよね。
命 そうよ。
現段階では、何をやっても出る事ができないの。
○ 30年以上後の意味を教えて。
命 ヘイトスピーチで傷ついた人も時が経てば忘れる。
時間は、神様の愛なのよ。
○ 傷ついた人達が忘れるまで出る事が出来ないんだね。
命 そうよ。
多くの人を傷つける罪は、重たいの。
○ インターネットも使い方を間違えると大変なことになるんだ。
命 現実よ。
これでEさんの話は、終わりよ。
○ うん。
ありがとう。