☆ 問題は、両親の事だけではありません。
Ｈ君が性転換手術を受けたいと言い出しました。
Ｈ お父さん、お母さん、女の子になりたい。
皆からオカマと呼ばれている。
辛い。
Ｐ Ｈの人生だから、反対はしない。
孫の顔を見たいと思っていた。
残念だ。
Ｊ お母さんも反対はしない。
Ｈ お母さんも孫の顔が見たいの？
Ｊ そうよ。
誰でも孫の顔が見たいと思う。
Ｈ そうなんだ。
☆ 家に居るとお爺ちゃんの怒鳴り声が二階にまで聞こえるため外に出て考えます。
ベンチに腰掛け性転換手術を受けたらどうなるかを考えます。
歩き始めたばかりの女の子が、近寄ってきました。
Ｈ君の手を引っ張りました。
女 すみません。
誰にでも遊んでとせがむのです。
Ｈ 可愛いですね。
女 孫は目に入れても痛くないと言うことわざがあります。
それほど可愛いんです。
孫が出来て分かったんですよ。
Ｈ 抱っこしてもいいですか？
女 どうぞ。
☆ 女の子を抱いたことで子供が欲しいという思いが湧き上がってきました。
○ 潜在意識から湧き上がってきたのですね。
☆ そうです。
○ Ｈ君は、どのような計画を運命の書に書いたのですか？
☆ 結婚して女の子を二人育てる事を計画していたのです。
○ 性転換手術をすれば叶わないです。
思うように行かないのですね。
☆ 輪廻転生の回数が少ないと計画を達成できないことが多いのです。
○ はい。
☆ 抱っこすると女の子は、ブランコを指さしました。
一緒にブランコに乗ります。
「キャッキャ」と声を上げ喜んでいます。
とても可愛く思います。
○ 計画したことは思い出せなくても湧き出てくる思いで可愛いと思うのですね。
☆ そうです。
☆ 帰宅すると考え方を変えます。
Ｈ 可愛い女の子が欲しい。
何故だろう？
男らしくなって結婚する。
☆ 男らしいってなんだろうと考えます。
言葉遣い。
仕草。
態度。
○ 女の子が欲しいわけが、他にもあるのではないですか？
☆ 気がついたのですね。
Ｈ君は、前世で女の子を産んだのですが、病気で亡くなったのです。
○ 女の子を欲しいという強い思いが湧き出てくる理由だったのですね。
☆ そうです。
Ｈ そうだ。
空手のサークルの人達は、男らしい。
☆ 翌日、空手のサークルに入りました。
男子ばかりだと思っていたら、女子もいます。
少しずつですが、仕草、態度、言葉遣いも変わっていきます。
同じサークルの女子から、声をかけられました。
Ｄ Ｈ君って一生懸命に練習しているから、上達が早いわね。
Ｈ ありがとう。
男らしくなるためなんだ。
Ｄ 彼女はいるの？
Ｈ 彼女を作るために男らしくなるん。
Ｄ そうなんだ。
○ 一安心です。
☆ そうですね。
