桜 女性のHさんは、何処にでもいる女性。
年齢は、34歳で独身。
○ 34歳で独身だと言うことは何か問題を抱えているんだ。
桜 そうね。
○ 魂レベルを教えて欲しい。
桜 幽界の20段目で124回の輪廻転生を経験している。
桜 友達は、殆ど結婚しているから、遊ぶ機会も減った。
ある日、人事異動で支店に勤務していたBさんが本社に戻ってきた。
Hさんと同じ営業部に配属された。
Bさんは、独身で年齢は、32歳。
歓送迎会が開かれ、Hさんの隣にBさんが座った。
年が近いため話が弾んだ。
H 食事は、自炊していたのですか?
B 毎日帰りが遅いから、平日は外食です。
休みの日は、自炊です。
H 料理が出来るなんて凄いですね。
B 一時期ですが料理人になろうと考えたことがあったのです。
料理って楽しいです。
H どんな料理が得意なのですか?
B 得意というわけではありませんが、オムライスとコーンスープをよく作ります。
H 食べてみたいです。
B 分かりました。
桜 Bさんは、オムライスを食べたいと言われたのが嬉しくてHさんをアパートに招き入れた。
○ 簡単に女性をアパートに招き入れるのは変。
桜 Hさんは、社内でも仕事が出来ると評判なの。
悪く言う人はいない。
警戒する必要はないと思ったの。
○ そうなんだ。
B 包丁で表面に切れ込みを入れてありますので左右に開いて下さい。
H はい。
とろとろな半熟卵が出てきた。
美味しそう。
B 食べてみて下さい。
H はい。
美味しい。
B 良かった。
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桜 招かれたことでBさんは、自分のことが好きだと思った。
○ 男性が女性を招き入れ手料理をご馳走したのだから、勘違いされても仕方がない。
Bさんは、Hさんの事を好きだと思っていないんだよね。
桜 オムライスをご馳走したかっただけよ。
○ 社内の評判もいいから、問題が起こるなんて考えていないんだ。
桜 うん。
H ご馳走様。
オムライスもコーンスープも美味しかったです。
B 褒めてくれて嬉しいです。
すぐにコーヒーを入れます。
H え!コーヒーもご馳走してくれるのですか?
B はい。
H コーヒーも美味しい。
B コーヒーが、好きなんです。
もうすぐ9時になります。
駅まで送ります。
H 大丈夫です。
一人で帰れます。
B 送りますよ。
H はい。
桜 この事がきっかけでHさんは、Bさんと結婚したいと思った。
ご馳走になったからといって食材を持ち込み料理を作った。
○ Bさんは、断らなかったのかな。
桜 強引に部屋に入ったの。
Bさんは、自分のことが好きだから、当然だと思った。
休みになるとHさんが来るため逃げ出したい気持ちになった。
○ Bさんは、Hさんの事を好きじゃないんだ。
桜 恋愛感情は無いの。
次回に続く