A 俺は、A。
誰とも話をしないのか?
Y 私は、Y。
皆此処から出たいから人を騙すのに夢中。
A 俺は、パソコンを使い多くの人を騙しお金を手に入れていた。
Yも同じなのか?
Y うん。
仲間と一緒に詐欺メールを送っていた。
A やっぱりそうなんだ。
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Y どうしたの?
A 此処がどこだか分かった。
Y 何処なの?
A 地獄だ。
親父に聞いたことがある。
死んだら、天国か地獄に行く。
いいことをした人は、天国で悪いことをした人は地獄。
信じることなんて出来なかった。
地獄は、暗くて寒いと言っていた。
此処を天国だと思う人は誰もいない。
地獄もいろいろあるらしい。
同じ罪の人が集まると言っていた。
此処に居る人は、皆同じ罪を犯したんだ。
A 多くの人を騙せば此処から出られると言うのは、本当なのか?
Y 分からない。
皆そう思っているから、メールを送っていると思う。
A 此処から出た人を見たことがあるのか?
Y 消えた人は見たことがある。
メールを送ろうと隣の人を見た。
その人は、一生懸命にキーボードを操作していたけど突然消えた。
A 天国に行ったのだろうか?
Y 分からない。
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桜 何が起こったのか、分かるでしょう。
○ うん。
キーボードを操作していたという事は、詐欺メールを書いていた。
そんな人が突然消えた。
悪いことをしていて消えたという事は、地上に居る人に憑依したんだ。
☆の女神様に教えてもらったばかりだよ。
桜 そのとおりよ。
A ここに来てどれくらいになるんだ。
Y 分からない。
パソコン、スマフォの時間、日付が毎日狂う。
此処は時間がないのかも?
声をかけてくれてありがとう。
皆、メールを送るのに夢中だから、話もしない。
会話の大切さを学んだ。
A 礼を言うのは、俺の方だ。
いろいろ教えてくれてありがとう。
俺もメールで人を騙してみる。
此処から出たい。
Y うん。
桜 二人のパソコンにメールが届いたとメッセージが出た。
周りを見ると皆が2人を見ている。
次々とメールが届いた。
危険を感じ2人は、パソコンに向かう。
桜 朝なのか、昼なのか、夜なのかさえ分からない。
日付も時間も分からない。
メールを送り続ける。