命 直属の上司が出張でいないため部長に辞表を出し受理された。
皆の視線を浴びながら、会社から出た。
嫌なことは忘れようと電話番号などを変え引っ越した。
有名な洋菓子店に再就職した。
調理師免許を持っていることですぐに採用されたの。
以前のことを忘れるようにと一生懸命に働いた。
○ 部屋の中は綺麗なのかな?
命 綺麗よ。
「ウジ女」と言われたのが、とてもショックだったの。
○ うん。
命 Gさんの先輩のその後が気になるのね。
○ うん。
ウジがわいているなんてとんでもない。
退職させた責任があると思う。
命 断捨離の話よ。
本題から外れるけどいいの。
○ 読者の皆さんも聞きたいと思う。
命 分かったわ。
命 先輩の名前はJさん。
悪口の達人なの。
だから周りの人達は、話をしたがらない。
○ サラリーマン時代を思い出す。
悪口ばかり言っているから、アトピーになった。
命 Jさんもアトピーになる可能性がある。
○ 分かるよ。
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命 Uさんの元上司は、課長のHさん。
Gさんは、これまでの経緯を細かく説明した。
H そんなことがあったのか。
事情も知らずUさんを怒鳴った。
悪いことをしてしまった。
噂で退職に追い込むなんて・・・
G 僕が悪いんです。
H 君のせいではない。
話してくれてありがとう。
G はい。
命 Hさんは、このようなことが起こらないようにと部長に相談した。
部 噂は、私も聞いている。
辞表を受理したのも私だ。
正直「ウジ」がわいているから、辞めて当然だと思った。
H G君は、潔癖症です。
彼が見るのと私が見るのとでは、大きく違うと思います。
部 Uさんを呼んでくれないか。
謝って復職してもらいたい。
H 分かりました。
命 部長は、Jさんを呼んで事情を聞いた。
Jさんは、質問に対し逃げるような回答をした。
部 噂を流したのは君だな。
J いえ、僕ではありません。
部 G君の話だと別れた話をしたのは、君だけだと言っている。
他の社員に聞いてもいいんだぞ。
J すみません。
部 君が噂を流したんだな。
J はい。
部 Uさんの部屋にウジなどわいていない。
退職にまで追い込んだ。
悪口は、自分を破滅に導く。
J すみません。
命 席に戻ったHさんは、Uさんに電話をかけた。
「現在使われていません」とアナウンスが流れ繋がらない。
Gさんを呼んでSNSなどで連絡してもらった。
連絡が取れない。
G 帰りにUさんのアパートに行ってみます。
H 悪いがそうしてくれ。
G はい。
命 ノックをすると男性が出てきた。
G すみません。
こちらにUさんは、いますか?
男 昨日、越してきたばかりです。
Uさんなんて知りません。
○ 引っ越した後なんだ。
命 そうよ。